合併のメリット・デメリット
中央大学教授の佐々木信夫氏は、その著書「地方は変われるか~ポスト市町村合併」(ちくま新書)の中で、合併のメリット・デメリットを次のように書いています。
合併のメリット
①合併により首長、議会という政治機能を統合し、一つに絞ることができる。
②区境いなどの住民の不便を解消し、行政サービスの向上を図ることができる。
③広域的な観点から一体的なまちづくり、地域整備が可能となる。
④施設整備など重複行政を省き、主要プロジェクトなどに重点投資ができる。
⑤地域の拡大や新名称、新規事業などでイメージアップを図ることができる。
⑥サイフや計画を一つにし、職員体制の充実で自治体経営の基盤強化ができる。
合併のデメリット
①区域の拡大、議員数削減で、住民の声が反映されにくくなる。
②旧市町村の制度の違いなどから行政サービスの低下や住民の負担増が生まれる。
③中心地ばかりが重視され、周辺地域(農村等)が取り残される。
④地域の特性や歴史が失われ、住民のコミュニティ活動が萎える。
⑤地域間の内部抗争が絶えず、合併のしこりが長く続く。
⑥結局、旧市町村単位で施設整備が行われるなど、たらい回し現象が生まれる。
そして、「メリットとされる地域の一体的整備とか、投資の効率化・重点化、行財政基盤の強化などという話は、総じて地方自治の「団体自治」を重視する視点からの主張である。デメリットとされる政治代表度の低下とか、地域の歴史・個性の喪失、周辺地域の地盤沈下などという話は、総じて「住民自治」を重視する視点からの主張だ。合併賛成派は前者の視点を強調し、合併反対派は後者の視点を強調する。じつは各地での賛成、反対論争はこのすれ違い論争の構図となっている」と、見事に指摘されています。
津地区の場合は、こういう意見の対立は(少なくとも表面的には)あまりなかったようなので関係ない話のようですが、未だに一般市民の間に白けた雰囲気が漂い、盛り上がらないのは、このようなメリットが実感できない、デメリットばかりが感じられてしまうという意識があるからではないでしょうか。


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